暴雪圏
今日は4月下旬の暖かさだという。
しかし 昨晩からの 台風を思わせる強風は 列車を運休にしてしまう。
一方で 日本海側・北海道は 雪を伴う風のようで、その被害が心配だ。
死者を出した 3月最初の週末に続き、この前の週末も 暴風雪の予報
気の休まらない日々が続く。
北海道在住の 作家 佐々木譲 氏のツィッターでも たびたび 今年の雪について呟かれている。
※※※※ ご注意!これ以降 一部ネタバレです※※※※
佐々木譲氏 の 暴雪圏
北海道・道警を舞台に 3月の 猛吹雪に 偶然にも とある ペンションに閉じ込められた人々の 群像劇
主人公は 佐々木氏の制服警官シリーズの川久保巡査
変死体の通報で 雪の中に捜索に向かった 川久保巡査は 急速に 荒れていく 天候の中上司との連絡も途絶えてしまい なんとか ペンション グリーンルーフに 避難する。
時を同じくして 会社の金を横領した者、
不倫関係を清算しようとする者、
家でした少女と暴力団組長夫人を殺害してしまった者ら
が 予定通り、あるいは やむを得ず ペンション グリーンルーフに 立ち寄り、 そして 足止めされてしまう。
自然の猛威の中 図らずも密室となってしまった ペンション
お互いの素性も わかってきて 静かな緊張感が張り詰める・・・
次々と 登場する人物に テンポよく話が展開するが、一方で自然相手に どうすることもできない、もどかしさ、恐怖、後悔が 惹きこまれるように描かれています。
急速に ペンションに追いやられるしかない 絶望感が、 関東に住む私には到底想像もできない 北海道の冬の厳しさを つきつけてきます。
佐々木氏のツィッターによると 佐々木氏自身も 吹雪で遭難しかけた経験を持つ
だからこそ、書けた作品か・・・
特に 猛吹雪の中では車がちょっと轍を踏み外しただけで横転し、そのまま誰も助けに来てくれなければ凍死を待つばかり
のくだりは、今年現実に起こってしまったことだけに、恐ろしさを感じてしまいます。
ただ、暴風雪が通り過ぎた ラストの展開が あっけなく、物足りなさを感じる。
あっという間に日常に戻ってしまう、、、だからこそ 起こりうる 舞台設定なのかもしれないが。。。
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