歌丸・圓楽 二人会 @鎌倉芸術劇場
先週 19日(月)に 歌丸師匠、円楽師匠の噺を聴いてきました
場所は 今年末で大規模修繕のため 一時閉館となる 鎌倉芸術館
個人的にも リニューアル前の最後の芸術館利用となる予定
笑点を勇退された 歌丸師匠 と 笑点の顔 円楽師匠の揃い踏みですから チケットはすぐに完売でした。
演目は写真のとおり (終演後ホールに貼りだされます)
からぬけ 桂竹わ
行ったり来たり 三遊亭圓楽
(仲入り)
のめる 柳亭小痴楽
水戸太神楽 柳貴家雪乃介
ねずみ 桂歌丸
歌丸師匠の前は噺ではなく曲芸の水戸太神楽
私は初めて見ましたが、なかなか楽しかった。
大神楽は 古くから神社を祭る式楽のひとつとして今も伝承されている芸
傘回しでも おめでたさを連想させるものを使い祝い事に華を添えます。
照明や音楽演出はなく、道具と体ひとつで 観客をあきさせない舞台を務めるのはなかなか大変だなぁと感心してみていました。
噺はそれぞれが面白かったのですが、噺に入る前のマクラも興味深かった。
この日も歌丸師匠の動向が語られることが多かった。
夏に入院されて呼吸器系の影響で歩くと息が切れてしまうため車いすでの移動
それでも高座では 変らぬ艶のある声で1時間ほど ねずみ を語り聞かせました。
歌丸師匠も ご自身で病気ネタを使っておりましたし、終始明るい噺会でした。
ねずみ は 2月の噺会での演目 竹の水仙 と同じ 名工 左甚五郎のお話
あれ?また 左甚五郎?と噺始めに思いましたが、別のストーリーでした。
この辺も 各劇場・演技上には ネタ帳があって 噺がだぶらないようになっていると 小痴楽さんが マクラで話していました。
ネズミは 左甚五郎が仙台を旅している際に 宿の客引きに会い 宿ねずみ屋 に逗留するのですが、目の前には 立派な旅館 虎屋
宿の主人に事情を聞くと、主人は以前は 虎屋の主だったが、腰を怪我して 後妻と番頭に虎屋を追い出されてしまった。
かつて 物置に使っていたところを 今は宿屋として使っている
ねずみを追い出したので 屋号がねずみ屋 と説明。
左甚五郎は 客引きにとねずみを彫って旅たつ。
甚五郎作のねずみは動くと 噂を聞きつけ ねずみ屋は繁盛、一方 虎屋は落ちぶれていく
虎屋は 甚五郎に次ぐといわれる名工に虎の置物を彫らせ、ねずみ屋を見下ろす形で通り側に置くと 甚五郎作のねずみが動かなくなってしまう。
困った ねずみ屋の主人が甚五郎を呼び寄せると、甚五郎の見立てでは虎の置物は虎らしく見えない。
ねずみに 虎をみてどうして動かないのかと尋ねると、ねずみが 虎ですか?猫かと思ってた と答えるオチ
約1時間の高座ですが、噺が淀むことはなく、聞きほれてしまいました。
呼吸器の関係で歩いての移動は大変だそうですが、お元気にいつまでも活躍されることを祈っています。
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