カテゴリー「書籍・雑誌」の153件の記事

2019年10月 5日

映画 蜜蜂と遠雷

昨日から封切りの 映画 蜜蜂と遠雷 を観てきました

私も兄貴も原作を読んでいるので、約2時間の枠に落とし込むには仕方ないかなぁ~と思う部分がありました。
結局 原作を読んでいると 自分にとっての適役や風景を描いてしまっているのでその差や、映画のストーリー的に省かれてしまう場面や登場人物への思い入れが宙ぶらりんになってしまうストレスなんでしょう

一方で原作を読んでいない人にも入り込みやすいストーリーになっていたと思います。

特に 男性ピアニスト達のピアノ演奏が時折実際に演奏している場面も含め、全く違和感がなかったことに感嘆してしまいました。
主人公栄伝亜矢の松岡麻茉優も頑張っていたけど、男性陣に比べるとちょっと演技している感があtった
特に演奏中の目線の辿る方向がなんだかしっくりこなくって その場面は集中できなかった
役柄の天才ピアニストならではの演奏スタイルと思えばいいのでしょうが、男性陣が自然だっただけに目立ってしまった。
兄貴は良く頑張った方じゃないかと言っていましたが。

社会人ピアニスト 明石を演じた 松坂桃李はもちろん、マサル役の森崎ウィンの青年期の陰も上手くでていたし、塵役の鈴鹿央士は持っている雰囲気がそうであるし、神に愛された天才の雰囲気を上手く演じていた

月夜の 亜矢と塵の「月の光」から始まる連弾の場面は実に綺麗だった

最初に書いた通り、原作を知っているから故の不満はあるけど、映画作品を原作より先にみたら必ず原作を読みたいと思わせた作品
兄貴は原作のことを忘れて、もう一度観てもいいかも・・・と言っていました

蜜蜂と遠雷 のスピンオフ小説が出ています

蜜蜂と遠雷の魅力的な登場人物それぞれの短編集だそうです。

| | コメント (0)

2019年10月 4日

割れた誇り

*****ご注意! 一部ネタバレがあります! *****

割れた誇り ラストライン 2 (文春文庫) [ 堂場 瞬一 ] 

堂場瞬一の 犯罪・刑事事件において抜群の記録力を持つ岩倉剛刑事を主人公としたシリーズ第2弾

女子大生殺人容疑者として逮捕された青年田岡が無罪判決となった
田岡の自宅は岩倉の所属する南大田署の管内

岩倉の 田岡に対する世間の目が新たな火種となるのではと懸念が的中。
無罪となった田岡に執拗にまとわりついてきた 女子大生の恋人 光山が殺されてしまう
田岡は本当に無罪なのか?光山殺しの犯人は田岡ではないのか?

田岡一家が頼ってくれないもどかしさを抱えながら、岩倉の行動が後手後手に回ってしまった。

前回シリーズの相棒が転属となり、新しい相棒は冴えない川端となり、なんともやりづらい
プライベートでも女優である恋人が徐々にTVに出る様になり、距離感に悩むようになる

岩倉刑事は定年まであと10年を残すところで始まった このシリーズは副題がラストライン
前作から1年が経った設定の第2作
つまり 10作まではこのシリーズが続くのかどうかも楽しみなところ

| | コメント (0)

2019年9月14日

二度泣いた少女

*****ご注意! 一部ネタバレがあります! *****

二度泣いた少女 警視庁犯罪被害者支援課3 (講談社文庫) [ 堂場 瞬一 ] 

堂場瞬一の 犯罪被害者支援課シリーズ第3弾

事件被害者とその家族の心のケアを担当する犯罪被害者支援課は、必要なら関係者の事情聴取等にも同席したり口を挟む
このため事件解決のため捜査第一優先の同僚刑事からは煙たがられている部署

自宅で男性が殺された事件の被害者家族(妻・娘)は8年前にも事件の被害者だったことに気づき、衝撃を受ける
8年間に娘は実父を、妻は義兄を殺されていた。
現在の家族に養女として迎えられ、中学生になっていた。

第一発見者の娘那奈には頑なに語らない空白の1時間があり、母親は焦燥しきって、捜査が進まない警察は 那奈に疑いの目を向けるようになる。

被害者家族として思いやるよう図る支援課だが、徐々に警察内での風当たりが強くなる

ついに那奈に逮捕状がでるとの話が伝わってくる

自身も事件被害者である村野を中心にした支援課の面々が被害者を思いやることで、見えること、気づくことがあり、そこから事件が解決していく。

事件そのもの、事件の解決はややこしくなく、すんなり話が進む
事件解決のために被害者に語らせることの難しさや時に捜査する側の理屈で事を一層複雑にさせていることを伝えているのだろうが、なかなか難しい問題だと毎シリーズ思う

| | コメント (0)

2019年9月 7日

セブンス・サイン 行動心理捜査官・楯岡絵麻

*****ご注意! 一部ネタバレがあります! *****

 セブンス・サイン 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 このミス大賞) [ 佐藤青南 ]

行動心理学で相手のしぐさから嘘を見破るテクニックをもつ捜査官・楯岡絵麻を主人公とした佐藤青南の警察シリーズ物 第7弾
栗山千明を主人公でドラマ化(テレビ東京)されています。

第1作目のサイレント・ヴォィス では、嘘をつく際に本能的にでてしまう、微細な表情変化やマイクロジェスチャア、なだめ行動から容疑者の発言の嘘を見破り、真実をひきだしてしまう取り調べ方法が斬新だった

容疑者・関係者の嘘を見破るというのがメインにあるので、犯罪自体は複雑ではなく、文体も平易なので読みやすく、このシリーズは全部読んでいる

絵麻の相棒、西野とのコンビも魅力的ではあったが、徐々にややマンネリ化を感じていましたが、今回は相棒 西野の成長ぶりと絵麻の西野との距離感に変化を感じた

今回は漆を飲んだ遺体だったことから即身仏なのかと宗教団体が関わる事件で、信心を越えて盲信している信者相手に供述を引きだそうとする

行動心理捜査官のため犯罪の操作方法に限界がある中、今後どうシリーズを展開していくかも楽しみ

| | コメント (0)

2019年8月25日

ワルツを踊ろう 

*****ご注意! 一部ネタバレがあります! *****

 

ワルツを踊ろう [ 中山七里 ]

正直言って 読み進めるのに、力が必要な作品
冒頭の音楽(美しく青きドナウ)に関わる描写は心地よかっただけ
数ページ後から続く主人公と周辺住民のやりとりに始まり、終盤の事件勃発と終幕へと増幅する不快な気分を押えながら読み進めないといけない

父親の死と自身のリストラで故郷に戻ってきた主人公 了衛
故郷は、親世代7世帯9人が住む限界集落だった
集落に溶け込もうと色々試みる了衛だったが、世代間、都会・田舎間、故郷に居続けた者・いったん出て行った者 等様々な考えの相違から何をやっても上手くいかず、却って疎外感を強めてしまう。

 

続きを読む "ワルツを踊ろう "

| | コメント (0)

2019年8月14日

いのちの再建弁護士

*****ご注意! 一部ネタバレがあります! *****

いのちの再建弁護士 会社と家族を生き返らせる (角川文庫) [ 村松 謙一 ] 

現在 テレビ東京で放映されている リーガル・ハート(反町隆史主演)の原作

企業再建に心血を注ぐ弁護士 村松謙一氏の実話を題材にドラマ化したもの

倒産ギリギリまでに追い詰められた経営者が助けを求める状況は、成すすべがもうないのではと思う割れる事態
そんな中 ”ウルトラC”の手法で数%の可能性があるのなら諦めないと村松弁護士は進む

TVでは初回にサラッと触れたが、村松弁護士には 愛娘の死と顧問先の社長の死が”最後まで諦めない”という強い信念を支えていることにもページを割いて触れている

一方で ドラマの舞台のような案件、企業の状況・再建方法など細かくは語られていない 
正直であることが信頼を得、信頼できる人だから時間を使いたくなる
人を大切にした付き合いをすれば、ここぞの場面(厳しいと思われる債権者への説明会)に自然と支えてくれる人(再建案に賛成してくれる)が出てくる

本著を通して 村松弁護士の潰していい企業などない、という考え方・信念が語られている

私も社会人として生きてきた時代だが、生涯一企業で働き続けることが当然だった時代から、転職・起業・リストラが当たり前となった今の働き方
実力主義、成果主義からの、弱った企業への貸しはがし等の容赦ない金融機関の対応に村松弁護士は警鐘を鳴らし続ける

そして、一旦は借金の減免等で損はするかもしれないが、再建でき健全な経営になることこそ、金融機関にも取引先にも長い目でみてメリットがあるという。冷静に考えれば当り前のことだが、いつからか日本人は短期的な成果を重視するあまり長いスパンで物事を考えることが苦手になってしまったようだ。

もちろん経済活動だけが原因ではないが、昨今の日本の息苦しさを感じる場面考えると、少し歩みを緩めて”生き続けることこそ幸せ”ということに思いをはせる時なのかもしれない

生きている限り経済活動からは離れられない
不況や予想外の災害・事故で苦境になったら、スケールダウンをして、生き続ける
倒産は瞬時にその時抱える苦しみから解放してくれるかもしれないが、家族・従業員・取引先へと多くの人を巻き込んでしまうから。

 

| | コメント (0)

2019年8月 3日

みかづき

*****ご注意! 一部ネタバレがあります! *****

みかづき (集英社文庫(日本)) [ 森 絵都 ]

NHKドラマを観て、原作を読んだ

学校の授業についていけない生徒のため学習塾を立ち上げる夫婦から子、孫への3代にわたる大島家の物語
学習塾黎明期から受験戦争、学習塾乱立、少子化、学習要項の変更や経済事情による学習困難児童 などなど 戦後から現代に至るまでの 塾を軸にした視点からの教育環境の変化も綴られている

続きを読む "みかづき"

| | コメント (0)

2019年7月20日

ラストライン

*****ご注意! 一部ネタバレがあります! *****

ラストライン (文春文庫) [ 堂場 瞬一 ] 

堂場瞬一氏の刑事物作品の新しいシリーズ
主人公は記憶力が飛びぬけて良い刑事 岩倉剛

岩倉が新しい所轄 南太田署に異動してきた初日からストーリーは始まる

事件を呼ぶ刑事でもある岩倉は、移動初日から同日に同部署に配属してきた伊東彩香と組んで事件解決に翻弄する

事件解決と同時に岩倉の異動の背景とプライベート事情も語られる

異動の理由が記憶力の良さの原因を解明するために研究対象にしたいとの申し出から逃れるためだが、その研究機関の先導にたつのが別居中の妻だったり、岩倉自身には現在進行形で20歳も年下の恋人がいたりと、岩倉の個人事情はお堅い刑事のイメージから離れるもの。

堂場警察作品の高城シリーズでは娘を行方不明で失くし、アルコールが手放せなくなった元切れ者刑事が主人公だが、高城とは別のプライベートが心配な刑事である

事件は身元や収入源が不明な独居老人が殺される。別事件で新聞記者が自殺するが、自殺の口止めを新聞社から言われ違和感を感じた岩倉が調査を進めていくと、独居老人と新聞記者の繋がりがわかってくる

ストーリー展開は速く、他の堂場作品同様 テンポよく読み進めることができます。
個人的には 岩倉のプライベートの下りがやや不必要に感じなくもなかった

| | コメント (0)

2019年7月10日

能面検事

*****ご注意! 一部ネタバレがあります! *****

能面検事 [ 中山七里 ] 

感情を全く見せないことから能面検事と陰で呼ばれる不破検事、
すぐに感情が顔にでてしまう新人検察事務官 惣領美晴。

検察に送られてきた事件に疑問があれば徹底的に調べ上げる不破検事には予定調和も大阪府警や検察庁内の上司への忖度も通じない
人の評価も孤高であることも気にしない不破検事の徹底ぶりに、美晴は尊敬はするものの対人関係にオロオロするばかり
時にそのオロオロが前面にでてしまい、不破検事に痛烈な返しに自己嫌悪にも陥ってしまう

ここまで我流を通せれば気持ち良いのだろうけど、普通は孤独になることを恐れてできないな・・・と思いながら読み進める

不破検事の拘りと容赦ない調べによって 冤罪を免れることになる2つの事件が今回のストーリー

普通人の感覚に近い 事務官美晴の目を通してストーリーが語られているので、共感を覚えているうちに、ミステリーの渦中にはまってしまう

書籍の帯には 「ニューヒーロー」とあるので、不破検事と事務官美晴のコンビはシリーズ化されるのか?
期待大の作品

 

| | コメント (0)

2019年6月22日

月光のスティグマ

*****ご注意! 一部ネタバレがあります! *****

月光のスティグマ (新潮文庫) [ 中山 七里 ] 

昨今はすっかり ”どんでん返しの帝王”の異名をもつ 中山七里さん

本作品も主人公淳平と幼馴染の美人双子の幼少~中学生期の前半は、ここぞの場面で阪神大震災が起き、主人公の人生の岐路となっていくのですが、、、
成人して初恋の人(優衣)との再会は検事と捜査対象者とだった
そして、間もなく二人きりで逢うようになってしまう

初恋の魔力は判断を迷わせるのか、それとも捜査の一環としての接触なのか

外国でのテロという結末が突拍子すぎた感もあるが、やはり中山作品だな、と思わせる

淳平の兄が双子姉妹とトラブルで殺害されてしまうとか、
阪神大震災で双子姉妹の一人も死亡してしまい、兄の死の真相が有耶無耶になってしまうとか、
ちょっと 東野圭吾さんの白夜行を想定させる設定ではありました。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

バスケコーチMの独り言(17夏~) ♯箱根駅伝と、陸上と、、、 #スポーツ観戦席での独り言 #フィギュアスケートの観客席 #卓球 #競泳 #高校・大学バスケ #高校野球 #体操 湘南大好き♪ 藤沢♪ ♪茅ヶ崎・寒川 ♪鎌倉・大船 ♪逗子・葉山 ♪平塚・二宮・海老名 ♪横浜 ♪箱根・小田原 その他神奈川エリア♪ あしあと in 東京♪ あしあと@沖縄♪ あしあと@関東 あしあと@勝沼・山梨 あしあと@大分 あしあと@北海道・東北 あしあと@東海 あしあと@北信越 あしあと@関西・西日本 泊まってきました♪ ∞兄貴 to 車好き 兄貴・ガールのおすすめ ヘルシオ LIFE ヘルス&ビューティー ミーな兄貴、ハーなガール ☆住んでみての独り言 我風ホームデコレーション 江戸前鮨 しおみ 応援談 ガールのてづくり バスケコーチMの独り言(09夏〜13夏) バスケコーチMの独り言(13夏~17夏) コーチMの独り言(~09夏) 家つくりの独り言・ふたり言(着工まで) 建築現場レポート 仮住まい期間の記録  ガールのぼやき、兄貴の嘆き 自分メモ カテゴリーのないひとり言 グルメ・クッキング スウィーツ♪スウィーツ スポーツ 携帯・デジカメ 文化・芸術 旅行・地域 映画・テレビ 書籍・雑誌 趣味 音楽